大好きなおじいちゃんの死にふれるお話です。
主人公の男の子は、おとうさんとおかあさんとおじいちゃんと4人暮らし。お風呂に入るのも寝るのも、大好きなおじいちゃんといつも一緒です。
おじいちゃんはお風呂に入るといつも、「ごくらく、ごくらく」と言いました。この言葉が、おじいちゃんと男の子の大事な合言葉となりました。
あるとき、楽しみにしていた温泉旅行の前に、おじいちゃんは急に入院することになりました。そして、ほんとうに「ごくらく」へと旅立っていったのです。
いつかくる悲しい別れの日。でも、「ごくらく」という合言葉がある限り、男の子はおじいちゃんと過ごした楽しい日々を思い出すことができます。
おじいちゃんと男の子との心の絆がとても繊細に描かれ、読む側にも、家族の愛情がとてもよく伝わる、世代を超えた交流を温かく描いた絵本です。
(井口ルンビニー幼稚園 教諭) |